研究活動地域に貢献する人材養成
地域課題の解決に向けたソーシャルクリニック?モデルの汎用化に関する応用的研究
プロジェクトの背景と目的
近年、人口減少と少子高齢化に伴う地域の多様な課題に、地域住民が向き合い、解決に向けた取り組みを進めるための仕組みづくりについて関心が高まっており、地域の実情を適切に見立て、住民をエンパワメントする中間支援的な機能や人づくりに、地域と大学の協働(地学協働)によって取り組む事例が各地に拡がりつつあります。地域の課題解決能力を高めるために必要な地学協働モデルの構築を目指し、地域住民をエンパワメントする仕組みとしてのソーシャルクリニック?モデル構築の試みもその一つです。
北海道教育大学函館校では、教員らが各自の専門性を活かし、地域特有の具体的な課題の解決を目指して実践例の蓄積を行っています。多様な専門を持つ教員らによる学際的かつ組織的なアプローチにより、新たな解決方法の開発を目指すものです。
「ソーシャルクリニック」は、地域社会の課題に対するニーズのくみ上げ(情報収集)、診断、処方、治療を行う仕組みです。「クリニック」という名称から連想されるように、医療機関との類似性を意識しているものの、医師が診断~処方~治療まで一貫して行うのとは異なり、すべての過程において地域と大学の協働関係を前提とし、地域住民のエンパワメントを目指すのがソーシャルクリニックの特徴です。
本プロジェクトは、こうして開発してきたソーシャルクリニック?モデルを汎用化し、道南のさまざまな地域への応用によって、大学の知的?人的資源と地域住民による有機的コラボレーションが地域の課題を解決?低減し得るかについて実証的に研究することを目的としています。
本プロジェクトの実施によって、次の4つの成果が期待されます。
- ステークホルダーの意見と取り入れる仕組みの構築:地域のニーズをくみ上げ、地域と大学との協働により地域課題を調査するための仕組みの精度向上と定着化を図ることができる。
- 地域の持続的発展に向けた仕組みの構築:地域の持続的発展に向けた仕組みが構築されるとともに、地域住民のエンパワメントによって、地域の問題解決力が向上する。
- 多様な地域における問題解決過程の可視化:ソーシャルクリニック?モデルの応用により、地域と大学との協働体制の構築や問題解決の過程が解明される。
- 地域の学校との協働による地域課題解決:地域住民には地域の学校(生徒?教師)も含まれ、問題解決の過程で地域の活性化に資する教育活動の充実にも貢献できる。
実施体制
- 北海道教育大学函館校
報告書
- 平成28年度進捗状況報告(152.50 KB)
- 平成29年度進捗状況報告(338.96 KB)
- 平成30年度実績報告(451.24 KB)
- 令和元年度進捗状況報告(183.51 KB)
- 令和2年度進捗状況報告(183.57 KB)
- 令和3年度実績報告(152.79 KB)
リンク
北海道教育大学函館校ソーシャルクリニック平成28年度活動報告書(5.81 MB)